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「禅を実践する生き方」
この部屋の左の端(生)から右の端(死)までが自分の人生だとして。
自分がいまどのあたりにいるか、解りますか?
わかりませんよね。
僕も含めて、誰一人として、自分が死ぬまでの残り時間は解らないのです。
でも、人生の残り時間について、一つだけ、明らかなことがあります。それは…
「決して増えることはない」ということです。
言い換えれば、「減る一方である」ということであり、この歴然たる事実は、全ての生き物に等しく課せられた絶対の法則であると言えます。
ならば僕は、全ての営みは『生命を削って行われている』という風に考えます。
いま、こうしている瞬間にも生命は削られてゆきます。では、この瞬間を、どう生きますか?どう使いますか?
「無駄にしたくない!」
「価値あるものにしたい!」
そう思いますよね。
時間を大事にすることは、生命を大事にすること。
この一瞬に精いっぱいを尽くすことこそ、禅の精神です。このことを解りやすく「いま・ここ・自分」と言っています。
いつ修行しますか? 「いま」です。
どこで修行しますか? 「ここ」です。
誰が修行しますか? 「自分」です。
明日に先延ばししない。場所を改めない。他人のせいにしない。それが禅の実践なのです。
とはいえ、難しいですね。
だから、師が必要であり、仲間が必要なんです。一人でやる孤独な修行ではありませんよ。
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